宮城県名取市

松崎 江里子さん

あの日の私と同じ想いをする人がいなくなるように。備えの大切さを伝えます
【プロフィール】
名取市閖上地区で生まれ育つ。東日本大震災当時は、仙台市内の保育園で勤務中だった。路線バスや徒歩で閖上を目指し、数日後に家族と再会するが、お父様が津波で犠牲になった。心療内科の桑山紀彦先生と出会い、2015年冬頃から「閖上の記憶」で語り部を始めた。現在も、保育士として日々子どもたちと接しながら、休日には語り部の活動をしている。
伝えていること

この日は、新潟の保育士の方たちが閖上を訪れ、松崎さんの語りに耳を傾けていました。

 
 
松崎さんは、名取市閖上地区にある「閖上の記憶」で、語り部をしています。

閖上地区では、東日本大震災の津波で700人を超えるたくさんの方が犠牲になりました。津波で被災した街では、復興工事が進められ、かつての住宅街の面影はなくなりました。松崎さんの生まれ育った家も、故郷とともに、かさあげの土の下に埋まりました。

繰り返し起こる自然災害。「またいつか津波は来る」と、松崎さんは言います。その時に、きちんと逃げて、命を守れるように。あの日の自分と同じような想いをする人がいなくなることを願って、語り部として、震災前の閖上のこと、あの日体験したこと、避難所生活、そして今や今後のことを伝えています。

「閖上の記憶」の入り口にて。絵本『マンホールのステージ』には、ご自身の子ども時代の思い出と津波の恐ろしさ、悲しさ、それでも前を見て歩いていこうという想いが描かれている。「たかがマンホールかもしれないけど、語れるのは私しかいないと思って、語り部を始めました。」

 
 
松崎さんは、普段は、保育士として働いています。震災から時間が経過し、3.11当時のことを知らない子どもたちを預かる立場になりました。

東日本大震災の経験をもとに制作した絵本で、子どもたちに命の大切さを伝えたり、勤務する保育園では、月に1回、地震も含む様々な状況に対応するための訓練を行っています。「未来の命を守りたい」と、松崎さん。保育士としてできること、伝えられることがあると考えています。

お問い合わせ先
お問い合わせ先 津波復興祈念資料館 閖上の記憶
所在地 〒981-1204 宮城県名取市閖上東3丁目5-1
電話番号 022-738-9221 FAX:022-738-9220
E-mail memoire.de.yuriage@gmail.com
※@は半角にしてお送りください。
URL https://tsunami-memorial.org
語り部の料金

有償(5,000円)
閖上の記憶「語り部の会」のときは無償でお話をきくことができます。

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