岩手県陸前高田市
釘子 明さん
自然災害は人ごとではなく自分ごと
- 震災前、約30年間ホテルマンとして仕事をしており、3.11当時は気仙沼のホテル観洋で勤務。発災後は、陸前高田第一中学校の避難所の立ち上げや、大石公民館の「復興の湯」などのボランティア活動にも取り組む。その後、全国からの支援に応えたい、自分たちと同じようになってほしくないとの思いから、語り部活動を開始。2013年に内閣府の企業支援金を利用して「陸前高田被災地語り部くぎこ屋」を立ち上げた。
伝えていること
釘子さんは、防災マニュアルや復興の歴史を後世に残し、震災の風化を防ぐため、被災地での語り部事業や講演事業、震災の聞き取り調査、地域生産物を中心とした販売を主な活動としています。 これから起こりうるだろう震災に対して、防災意識を高め、減災につなげることこそが、東日本大震災で亡くなられた方々の、本当の意味での供養になると考えています。
現地案内、写真展も
釘子さんは、現地を訪れる方々をバスや乗用車で案内します。陸前高田には「タピック45」など複数の震災遺構が遺され、祈念公園も設置されており、見学しながら語り部を行っています。全国各地の企業や自治体、学校などでの講演も引き受けています。さらに、独自に震災の写真展も開催。これまで撮りためてきた被災直後、復旧・復興期の写真がところ狭しと展示され、訪れた人の学びの場となっています。また、2021年夏には、花巻市の宮沢賢治イーハトーブ館展示場にて、東日本大震災10年特別企画「3・11東日本大震災の記憶・陸前高田」を開催しました。
語り部活動継続に向けて
釘子さんは、主に事業収入によって語り部活動を継続してきた数少ない一人です。来訪者の減少、新型コロナの影響は、特に切実な問題ですが、「むしろ今だからこそ」と、映像制作やインターネット配信にも取り組んでいます。最近では、大学生とzoomを利用したワークショップなどにも挑戦しています。「震災の経験を後世に伝え、今後起きる災害で生かしてもらえるように」と、バイタリティあふれる釘子さん。困難な状況下でも、工夫しながら、語り部の活動は続きます。
お問い合わせ先
お問い合わせ先 | 一般社団法人「陸前高田被災地語り部」くぎこ屋 |
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所在地 | 〒029-2205 岩手県陸前高田市高田町字栃ヶ沢49-1(T-215-7) |
電話番号 | TEL:0192-47-4299 FAX:0192-47-4299 |
akirakugiko7@gmail.com
※@は半角にしてお送りください。 |
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URL | http://kataribe-kugikoya.com/index.html |
語り部の料金
有償(詳細はホームページの料金表をご参照ください)