宮城県石巻市

徳水 利枝さん

多くのボランティアの皆さんのご支援で造っていただいたガーデン
【プロフィール】
石巻市雄勝町で生まれ育つ。雄勝町はホタテの漁獲量が宮城県一を誇るが、深い入り江が災いし、630世帯1,600人が暮らした町はほぼ壊滅状態となった。雄勝の実家で母、叔母、いとこを亡くし、自宅と運営していた学習塾を失う。2011年8月に自宅の跡地に花を植えたことから「雄勝ローズファクトリーガーデン」の活動を開始。全国各地からのボランティアの受入と語り部活動を通じて、「慰霊と繋がりの場」造りに取り組む。
伝えていること

震災で犠牲になった母の自宅跡に1株のホオズキの苗を植えたことから始まった「雄勝ローズファクトリーガーデン」。徳水さんは地元のお母さん達と一緒にガーデンの手入れをしながら、ボランティアや企業研修で訪れる人々に震災の記憶と教訓を伝えています。

東日本大震災の2日前、三陸沖を震源とする最大震度5弱の地震があり、津波注意報が発表されていました。徳水さんのお母様も防災グッズを用意して準備していましたが、一方で「十分生きたからいいんだ」「心配しなくていいから」と言っており、それを聞き流してしまったことをずっと後悔しているそうです。

「きれいな死に方はない」。3月25日、徳水さんは安置所に3回通ってお母様の遺体を見つけました。語り部の中では、普通の死とは違う、触ることもできない、娘なのに一目で気づくこともできない厳しさを、身をもって伝えています。

自分自身が災害を自分事として考えていなかったという深い反省から、語り部を始めた徳水さん。訪れる人が災害に対して「覚悟をもって備えること」「自分事にすること」を願い、活動を続けています。

『復興プロジェクト雄勝花物語の歩み』

3.11の大津波で壊滅した石巻市雄勝町の中心部において、母の供養のために植えた一輪の花が、多くの支援者の協力によって花畑から本格的なローズガーデンになり、現在では復興庁の低平地の利活用モデルに指定されるまでに成長しました。花と緑の力で、人と希望を紡ぐ雄勝花物語の歩みです。

これまで全国から7000人のボランティアや企業の支援をもらってガーデンを作ってきました。2017年、復興道路建設のためにガーデンを50mほど移転。多くの方の力を借りて、新しいガーデンが完成しました。

ガーデンは、住民の交流の場、ボランティアとの交流の場として活用されています。 一緒に活動する地元のお母さん達(通称、森の妖精さん)は“All over 70”。ボランティアとの交流を経て 「若い人と一緒にいると10歳は若返る」と嬉しそうに語ります。
 

お問い合わせ先
お問い合わせ先 一般社団法人雄勝花物語(非営利)
所在地 〒986-1333 宮城県石巻市雄勝町雄勝字味噌作34ー2
電話番号 0225-98-5039 ※防災教育担当携帯:090-3365-4114
E-mail hirotoku3920@voice.ocn.ne.jp
※@は半角にしてお送りください。
URL http://ogatsu-flowerstory.com
語り部の料金
  • 語り部(1人分)1,000円(高校生以下は200円)定員10〜80人
  • 防災教育(1人分)500円(高校生以下は300円)定員10〜80人
  • 震災復興(1人分)500円(社会人・大学生・院生対象)定員10〜40人
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