会員同士の交流のお手伝いしていきたい

会員インタビューの第2回目は、武田さんと同じく、2018年12月から共同代表を務める、藤間千尋さんにお話を伺いました。

藤間 千尋(ふじま ちひろ)

神奈川県出身、宮城県石巻市在住
2004年より国際交流NGOピースボートのスタッフとして地球一周の船旅の運営、企画に携わる。東日本大震災後は石巻でボランティア活動を行い、2011年9月より(一社)石巻災害復興支援協議会(現:(公社)3.11みらいサポート)で震災学習プログラム調整や資料館運営の業務を担当する。公益社団法人3.11みらいサポート 共同代表 理事

「関わってみたいな」と思ってもらえるような活動と
発信をしていけるようにしたいです。

 藤間さんの「震災伝承」との関わりについて教えてください。

私は、東日本大震災後に石巻へボランティアに通っていたのですが、そのうちに、地域の方に「交流人口を増やすために力を貸してくれないか」と言っていただき、2011年10月に横浜から石巻に移住しました。移住後は、(現在所属している)3.11みらいサポートの前身団体で働き始め、そこで始まっていた語り部プログラムの担当になりました。「語り部さんのお話しを聞きたい」「街を案内してほしい」といったご希望を受けて、他地域の方と語り部さんをつなぐ調整業務を通じて、震災伝承のお手伝いをしています。

 藤間さんが3.11メモリアルネットワークに関わることになった経緯を教えてください。

石巻では、観光業を担う方なども含め地域の関係者が集まって、石巻の交流人口拡大に向けた方策を話し合う「石巻ビジターズ産業ネットワーク」という集まりがありました。そのなかに「震災伝承部会」という分科会があったのですが、そこでの議論で、「震災(伝承)は石巻だけの課題じゃない」「もっと広い範囲で連携すべき」という機運が高まり、2017年11月に3.11メモリアルネットワークが発足したんです。

私は「石巻ビジターズ作業ネットワーク」の頃からミーティングに参加していたので、必然的に3.11メモリアルネットワークにも発足当初から理事に選出していただきより深く関わるようになり、その後、(現在所属している)3.11みらいサポートが事務局となることが決まったので、事務局員としても関わることになりました。

 共同代表になっての思い教えてください。

自分が共同代表になるとは全く想像していませんでしたが(笑)、もう一人の共同代表の武田真一さんを少しでもお手伝いできればという思いで、就任することに決めました。武田さんは、外に向けて伝承やネットワークの価値をどんどん発信してくれています。一方で、私は、ネットワークの会員の皆さんがお互いの顔が見える関係をつくるための力になれればと思っています。今、400人・60団体を超える会員さんがいるので、まずはすこしでも会いに行って、皆さんの活動や思いを伺いたいです。

 今感じている課題と今後の抱負をお聞かせください。

広い地域からたくさんの方に会員になっていただき、ありがとうございます。一方で、「顔の見える関係」というのがこんなにも難しいんだな、と肌で感じています。もっとネットワーク内での交流が促進していくことも課題かなと思っています。

今はどちらかというと、私たちが「関わってくれませんか?」と言って回っているんですが、今後は、3.11メモリアルネットワークの活動を知った方が「関わってみたいな」と思ってもらえるような活動と発信をしていけるようにしたいです。自然に広がりつながるネットワークになるように、力を尽くしていきたいと思います。