【報告】福島・宮城大学生交流会7/6実施
7月6日(日)、福島大学と共同で、伝承活動へ自ら関わり始めた学生同士が県を跨いでつながり、主体的に伝承活動に取り組む初めの一歩を歩みだすための学生交流会を開催しました。
交流会には福島大学、東北大学、石巻専修大学から13名の学生に参加いただき、学生自身が伝承活動に関わることの意義を確認する場となりました。
11:00~12:00 震災遺構大川小学校視察/ガイド:佐藤敏郎さん(大川伝承の会)
午前中は、大川小学校を佐藤敏郎さんに案内いただき、「あの」大川小学校ではなく「未来を拓く」大川小学校として震災遺構として残る大川小学校から発信する意義を考えました。佐藤敏郎さんからは「“熱”が大事、熱は伝わるし、とかす。当事者として話す上でセンセーショナルな出来事として受け止められがちだが、学生の感じたことや自分ごととして伝える言葉のほうが聞き手に近く、受け止めやすい場合もある」と学生が伝承に関わり熱を伝えることの意義をお話いただきました。
13:00~14:00 震災遺構門脇小学校視察/ガイド:杉山司さん(東北大学インクストーンズ)
午後からは、震災遺構門脇小学校と当時の児童が避難した避難路の追体験、周辺地域を、東北大学インクストーンズの杉山司さんに案内していただきました。
杉山さんは、昨年からはじまった伝承サポーター(仮)としてガイドに取り組んでいただいています。交通費の支給のみ支給の研修期間を経て、今は対価を得ながら主体的に伝承活動に関わっています。
県や大学の違いを超えて学生として伝承活動に関わる先輩としての姿を見せていただきました。
14:20~17:00 交流会・ワークショップ
交流会ではワークショップを通じて、私(学生)が伝承に関わることにはどのような意義があるか、学生同士のグループディスカッションで深め合いました。
特に、福島大学の学生はこれから議論がはじまる大熊町の震災遺構保存に向け自分が関わる意識、東北大学と石巻専修大学の学生は、震災遺構の門脇小学校や大川小学校で自分で案内を行う等の、活動をしている、または活動を考えているというそれぞれの視点で、遺構と私たちの関わりを考えました。
また、私(学生)が関わる意義をグループで共有し、「学生だからこそ伝えやすいことがある」「自分たちのためにもなる」等の感想を共有し、これから主体的に関わっていきたいという意識を満場一致で共有しました。

また、ワークショップの最後には、私(学生)が伝承に関わる際の肩書について意見を募りました。
当団体の事業では「伝承サポーター(仮)」として試行していますが、責任をもって携われる、誇りをもって関われる、サークルや大学の後輩に自信をもって受け継ぐことができる名前のアイディアを出し合いました。
今後どのような名前で活動し、どのように学びあっていくのか、学生が主体的に考え行動していけるようともに活動してまいります。また、会場からは次回は「岩手に交流の輪を広げたい」「福島に学びに行きたい」という声も上がり、次回以降の交流企画についても検討してまいります。
※メディア掲載情報
tbc東北放送「Nスタみやぎ」で紹介いただきました。
「当事者でない私たちがどう語り継ぐか」震災学ぶ宮城・福島の学生達が今後の震災伝承を考える 宮城