【開催報告】防災人材交流シンポジウムつなぎ舎(1/11)

2025年1月11日(土)に、愛知県にて防災人材交流シンポジウム実行委員会が主催する「防災人材交流シンポジウムつなぎ舎」に共催いたしました。

毎年、関らせていただいている「つなぎ舎」も、これで5年目(共催となってからは3年目)となります。
東日本大震災の教訓や、令和6年能登半島地震での課題を、東海地区で発生が危惧される南海トラフ地震の防災・減災活動につなげるかをテーマに、約270名という大変多くの方に、名古屋大学豊田講堂にお集まりいただきました。

当団体からは、第1部「東日本大震災 被災者からのメッセージ」として、宮城・福島で伝承に取り組むお二方をおつなぎし発表していただきました。続く第2部、5つの分科会に分かれた大ワークショップには、各分科会にメモリアルネットワークの広域伝承連携部門運営委員をはじめとするメンバーにご参加いただき、東日本大震災の経験を提供しました。第3部では、代表理事・武田真一が登壇しパネルディスカッションを行いました。

※行事の詳細情報はあいち・なごや強靭化共創センターHP(外部サイト)をご覧ください。

第1部 報告・講演

令和6年能登半島地震の現状や支援等の報告、岐阜・静岡・三重での他地域での防災人材の活動や連携事例共有、さらに当団体からお繋ぎさせていただいた、Team大川未来を拓くネットワーク代表の只野哲也様、元富岡町社会福祉協議会事務局次長の吉田恵子様より講話をいただきました。

○令和6年能登半島地震の現状や支援活動等の報告(認定特定非営利活動法人レスキューストックヤード 常任理事 浦野愛様)
○他の地域での防災人材の活動や連携
(岐阜県)TEAM防災ジャパン、岐阜大学環境社会共生体研究センター 准教授 小山真紀様
(静岡県)TEAM防災ジャパン、静岡県危機管理部危機対策課対策班 班長 八木宏晃様
(三重県)TEAM防災ジャパン、いなべ市総務部防災課 課長補佐 大月浩靖様
○東日本大震災 被災者からのメッセージ
(宮城県)Team大川未来を拓くネットワーク 代表 只野哲也様
(福島県)元富岡町社会福祉協議会 事務局次長 吉田恵子様

第2部 防災人材 大ワークショップ
第2部では、200人の参加者が下記(1)~(5)の五つの分科会に分かれてワークショップを行いました。
(1)命を“つなぐ”備えをどう進めるか(耐震化、家具固定)
(2)被災者の生活を“つなぐ”ために何ができるか(避難所~生活再建支援)
(3)防災人材の活動を将来にどう“つなぐ”か(世代交代、世代間連携)
(4)防災人材の“つながり”をどう広げるか(組織間連携、地域間連携)
(5)過去の災害の教訓を未来に“つなぐ”ために何ができるか(災害伝承)


第1部に引き続き、只野さん吉田さんにもご参加いただき、また3.11メモリアルネットワークの広域伝承連携部門運営委員が参加して、
参加した委員からは、「東海地域の防災人材の意識の高さと明るさ、官民連携の素晴らしさを目の当たりにし、大いに刺激を受けた。」「このような取り組みを東北でやれるかといえば、なかなかできないと思う。東北を繋ぐ団体として行政が絡んだ形で防災人材を結びつける取組を行えるよう熟練度を上げていかなければならない」といった感想が上がりました。

第3部 ワークショップ成果発表・パネルディスカッション
(名古屋大学名誉教授、あいち・なごや強靭化共創センター長 福和伸夫様)
(認定特定非営利活動法人レスキューストックヤード 代表理事 栗田暢之様)
(公益社団法人3.11メモリアルネットワーク 代表理事 武田真一)


第2部の各分科会から成果報告を行った後、愛知・東北のメンバーによる、パネルディスカッションが行われました。
3.11のことは「南海トラフ地震に直接関係ある」と示唆いただき、愛知・東海地方の皆様とふれあう中で、東日本大地震被災地から、南海トラフ地震が想定される地域に暮らす皆様へ、災害の経験と教訓を伝えていく責務を改めて実感しました。